バセドウ病や橋本病など『甲状腺の病気』種類や治療方法まとめ

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甲状腺の病気 一覧

【バセドウ病】
甲状腺ホルモンが過剰に作られる病気で、甲状腺機能亢進症を引き起こす疾患の中で代表的な病気となる。動悸や息切れ、頻脈、手の震え、体重減少、多汗、眼球突出など様々な症状がおこる。治療は投薬が第一選択肢で、薬で抑えられない場合は手術などになる。投薬により症状は数か月で収まるが、症状があるうちは運動制限や食事制限がある。また完全に治まるまでの投薬期間が長く、薬の副作用も強いため投薬量の調整が必要で、定期的な血液検査など治療に年単位の時間が必要な病気でもある。

【亜急性甲状腺炎】
甲状腺内に炎症が起き、甲状腺組織が壊れ、貯留されていた甲状腺ホルモンが過剰に血中に流れ出てしまう病気。甲状腺ホルモン過多により甲状腺機能亢進症となるので、バセドウ病と同じような症状に加え、甲状腺箇所に痛みや発熱が出る。バセドウ病と異なり投薬などの治療は基本的に必要なく(痛みや頻脈などの症状をおさえる投薬等はある)、数か月で自然治癒する。

【無痛性甲状腺炎】
亜急性甲状腺炎と同じで甲状腺組織が壊れる病気だが、甲状腺箇所の痛みや発熱がなく、症状だけではバセドウ病と区別がつきにくい。基本的には亜急性甲状腺炎と同じため、こちらも数か月で自然治癒する。

【橋本病】
バセドウ病とは真逆で、甲状腺ホルモンの量が不足して、新陳代謝が低下する病気。無気力、徐脈、体重増加などバセドウ病とは逆の症状が出てくる。橋本病は不足している甲状腺ホルモンを薬で補えばいいだけなので、投薬のみで治療は終わりだが、基本的に薬はずっと飲むことになる。また、甲状腺炎の後期で橋本病同様に甲状腺機能低下症となる場合があるが、こちらは一時的なものとなる。

【甲状腺がん】
悪性腫瘍。しこり以外の症状はかなり進行しないと現れない。血液検査の数値も正常値が出るため気づきにくい。治療の第一選択肢は手術。成長の遅い腫瘍で、治る確率は90%以上となっている。

【中毒性結節性甲状腺腫(甲状腺過機能結節,プランマー病)】
がんではないが、甲状腺にできたしこりが甲状腺ホルモンを過剰産生する病気。甲状腺機能亢進症となるのでバセドウ病と同じような症状が出る。治療は放射性ヨウ素内用療法(アイソトープ治療)や手術が検討される。

見分け方(検査方法)

血液検査で甲状腺ホルモンに関する値「FreeT3(FT3)」「FreeT4(FT4)」「TSH」を確認すると異常の有無が分かるが、一般的な健康診断の血液検査では、この値は確認されていないので、多くの方が息切れ動悸や頻脈、震えや体重の変化などの体の異常で受診して検査することになる。

「FreeT3(FT3)」「FreeT4(FT4)」が高く「TSH」が低い場合は、甲状腺機能亢進症となりバセドウ病や甲状腺炎などが疑われる。その逆の場合は橋本病などが疑われる。

この値のみではまだ病気の正確な区別がつかないため、超音波、シンチグラフィー、CTなどの撮影での検査が行われ、診断される。

つまり病院を受診すると、問診(場合によっては触診)に加え、血液検査と各撮影にて診断されることになる。

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